たきぶろ

アニメ、アニメ、アニメ

アニメ『灼熱の卓球娘』 萌え絵×スポ根×百合 最強コラボ

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ゆゆうたのお陰で『灼熱スイッチ』のコード進行が話題になったのでついでにアニメ版『灼熱の卓球娘』を見てみました!

 

となりのヤングジャンプ』連載作品なので週刊に連載されている作品よりも自由度が高く、スポ根だけどその既定路線をある程度外れて描きたいことを表現しているような作品でした。

 

評価としてはかなり面白かったです。卓球の技も現実のプレイにある程度忠実で見応えがあります!

 

しかし、原作もストーリーの進度がゆっくり目なのでまだまだこれからどのような展開を見せるかによってこの作品の質は変わってきますね。

 

 

作者天才かよ

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スポ根マンガって迫力を出すために硬派な絵柄だったり、キャラクターの頭身を実際の人間に合わせたりした作画が多いんですけど、今作品は完全に萌え系の絵柄なんです。

 

それ故に試合の描写とか描くの難しそうだなぁと思うんですけど全く違和感ないです。

 

いや、それ以前にスポ根と萌え絵合わせる発想が本当に天才。

 

作者の朝野やぐら先生はスポ根マンガと萌え絵両方好きだから一緒にしちゃえって感じで書いたらしいんですけど簡単にできることじゃないです。

 

まあ両方の要素入れてるマンガはたまにあるんですけど、萌え系美少女はすごく良いのにスポ根要素やストーリーがイマイチな作品が多い印象でした。

 

申し訳ないんですが『はるかなレシーブ』もキャラは神なんですけどストーリーとか台詞回しとかが地味な印象でした。

 

それに対して、『灼熱の卓球娘』はストーリーや心情描写、キャラの葛藤がすごく綺麗に描かれていて物語に深みが出ています。

 

そしてなんと言ってもキャラが濃いです。

 

ツンデレ、元気、クール、おどおど、、、どっかで見たようなキャラが多いですけど、作者は現存する萌えマンガから人気が出そうでかつ作中に描きやすい萌え要素のあるキャラをしっかり考えて作っているという印象が強いです。

 

はじめにキャラ付けをしっかり行なっているおかげでキャラの関係性や個性がブレないんでしょう。

 

個性的なキャラクターとしっかりした卓球要素を足して化学反応を起こさせた傑作ですね。

 

 

アニメ版の描き方が良い

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尺の関係ですかね。原作よりアニメの方が細かく描かれています。

 

原作をそのまんまアニメ化すると地区大会の途中で1クールが終わってしまいそうなので地区大会までを細かく描いて1クールに収めたって感じですね。

 

原作だとこよりが入部して他の部員との試合はカットされて急にこよりVSあがりのエース対決になります。しかし、アニメ版ではこよりが入部してあがりと戦うまでに他の部員と試合する描写が描かれています。

 

あとはもず山中との試合でも原作では描かれなかったこよりVSくるり以外の試合もしっかり描かれています。

 

 

そしてなんといってもアニメならではの神回は3話ですね。

 

あがりは何をやっても平均な少女でした。しかし、自分が唯一輝ける場所である卓球に出会います。

 

いつしか楽しく卓球をすることを忘れ、自分が勝ち続けて部のエースでいることにより自己顕示欲を満たすようになります。

 

そして突然現れたこよりにエースの座を奪われそうになり恐怖するが、楽しそうにプレイするこよりを見て卓球の楽しさを思い出すことでプレイの幅を広げ成長します。

 

1話2話はこよりがチヤホヤされて注目され、あがりがモヤモヤするフラストレーションを全力で描いているんですが、3話でこよりのプレイによってあがりが卓球の楽しさを思い出して一皮向けます。この引っ張り具合がなんともたまらないです!

 

全体的に主人公のこよりよりもあがりの心情の方にスポットを当てた演出になっています。あがりの非常に人間らしい葛藤が視聴者に感情移入させちゃうんですね。

 

というか絶妙に綺麗なシナリオなので単純に見ていて気持ちがいいです。

 

以前『はねバド!』についてのコメントでも言ったんですけど、ただ原作のまんまアニメ化するんじゃなくて、アニメ化の意味を原作の宣伝それ以上に昇華させ、作品の世界を広げれる方が良いですよね。

 

灼熱の卓球娘』はアニメ化で確実に世界が深く広くなったと思います。

 

 

百合マンガだよね

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基本的にキャラのカップリングを意識して描かれています。

 

こよりとあがり、ハナビやほくと、ムネムネやキリカ、くるりざくろなど2人の関係性や背景がしっかり作られていて百合に深みを出していますね。

 

お互いが自分にとっての特別な存在で支えになったらエネルギーの原動力になったりします。

 

試合でもお互いの応援やかける言葉でプレイが変わったり反撃に入れるパターンが多いですね。まあ他のスポーツマンガでも特別な相手による刺激で窮地を脱するっていうのは定石ですが…

 

つまり百合が原動力で試合に勝つみたいな作品。

 

だから卓球の練習以上に自分のパートナーとの百合ライフを充実させようとしてるんですね。百合は尊い。。。

 

 

まとめ

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簡単に言うと「萌え美少女が百合を原動力に卓球の試合をする」みたいな作品です。

 

作者の脚本力やキャラデザも素晴らしいんですけどやっぱり萌え絵とスポ根を掛け合わせたように自分の好きな要素を注いでいくのは創作で大切なんだと思いました。

 

原作がもっと進んだら2期制作してほしいですね。