たきぶろ

アニメ、アニメ、アニメ

【感想】『スロウスタート』は浪人生の希望だ

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宇宙よりも遠い場所』『ゆるキャン△』『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』など昨年2018年の冬クールに放送されていた作品は傑作が非常に多かったです。

 

そんな中、影に隠れて(きらら枠なのでそうでもないかもしれないですけど)放送されていたのが『スロウスタート』です。

 

実はこの作品リアタイで見ていたんですけど色んな理由により途中で切ってしまっていました。見るのが辛かった、、、

 

しかし、先日、やっとの思いで『スロウスタート』を一気見しました!

 

テーマもきらら作品としては少し変化球であり、非常に感情を揺さぶられるものだったので社会生活で周りのみんなに出遅れてしまったスロウスタートの人たちにおすすめのアニメです。

 

スロウスタートとは

 

原作は『まんがタイムきらら』に連載。青春日常アニメ。

一之瀬花名は高校入試の前日におたふく風邪になり受験に失敗し高校受験浪人を経験する。一年後、高校に入学し、自分が浪人であることを隠して高校生活を始めるというスロウスタートな作品。

 

 

主人公の心理描写をメインにしている

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花名が浪人の設定いらなくないか?という意見もあるんですけど、僕はこの設定があるからこそこの作品は傑作になっていると感じます。

 

花名とたまての誕生日を栄依子と冠が祝う回でたまてに「同い年ですね!」と言われ花名が思わず泣き出すシーンや栄依子に「遠回りしてよかったでしょ」と言われるシーンがあります。

 

何気ない日常の一言でドキッとして後ろめたさを感じたり、言葉の意味以上に嬉しくなったり、花名が抱えているものがあるからこそ、緩くコミカルに描かれる日常の中にスパイスがあって良いんだと感じます。

 

また、花名は志温や大会には話していますが、友だちには自分が浪人であることを一切話していません。

 

友だちに隠し事をするのはどうなんだろう、話して関係が壊れるのが怖い、何気ない一言でドキッとしてしまう。

 

浪人の事実は浪人生たちと視聴者だけの秘密なので、たまてや栄依子、冠たちより花名に感情移入しやすい作りになっているんだと思います。

 

あと特に高校受験浪人、大学受験浪人、就職浪人の人たちにとっては、良くも悪くも胸に刺さるストーリーになっていますね。

 

 

会話劇が弱いけどそこが良い

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きららの他作品と比べて、日常パートの面白さがイマイチな印象がありました(原作者さんごめんなさい。)

 

でもそこが良い!というか日常パートというより優しい思いやり友情パートって感じですよね。

 

この作品はメインテーマに「ゆっくり遠回りしてよかった」というのを据えてるんですけど、それと同じくらいに「友情」も大きなテーマです。

 

メインキャラの優しい友情を描くことで、浪人していることを隠している花名の後ろめたさが引き立ち、感情移入しやすくなっているし、遠回りしたけどみんなに会えたことは本当に嬉しいしありがとう!ということを表現しています。

 

変にゆるい日常ギャグ作品にするより友情という優しい世界を描く作風になっていて、作者が伝えたいものが非常に上手く伝わっていて本当にすごいアニメだという印象を受けました。

 

 

ありそうでなかったテーマ

 

ラブひな』や『めぞん一刻』など主人公が浪人生だったり浪人生が登場する作品はちらほらあるんですけど「浪人」自体をテーマにしている作品はほとんど無いですよね。

 

しかもきらら作品なのがまた驚きです。でもそのギャップが本当に良い。。。

 

僕自身も大学受験浪人と就職浪人を経験してるんですけど、今まさに浪人中の人や浪人経験者にとってこれほど救われるテーマはないです。

 

『遠回りしてよかった』

 

スロウスタートは浪人生みんなの希望だ。

 

 

まとめ

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ありそうでなかったテーマとその表現方法が本当に良い傑作でしたね。

 

やっぱり伝えたいことがはっきりしている作品は面白いんだと改めて感じましたし、浪人のマイナスイメージをポジティブなものにしようとしているところでこの作品力強さをじっくり味わせていただきました。

 

現時点(2019/4)で原作も終了していませんし、花名が浪人であることを打ち明けてもいません。

 

花名がみんなに本当のことを伝えるのか、伝えないのか、もし伝えるならどんな風にどんな演出でなのか、、、

 

アニメの中で打ち明けるシーンがあればもっともっと良かったかなと思うし、でも打ち明けたらこの作品はそこで力を失うのかな、、、などと思ったりもします。

 

とにかく、きららの中でも本当に良い作品なので遠回りしている人たちにおすすしたい作品です。

 

 

 

『バンドリ!2期』感想 花園たえ脱退騒動からのReturns演奏までが神だった

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今期は20作品くらい視聴していますが特別に面白い作品は少ない印象です。好きな作品はちらほらありますが…

 

そんな中で第2回武道館ライブを終え、Silent Sirenとの対バンライブを控える今大注目のBanGDream!プロジェクトによるテレビアニメ2期がものすごく良い作品なのです。

 

正直、バンドリーマーたち向け一見さんお断りのファンアニメだと思ってあまり期待してなかったので驚いています。

 

ファン向けのiTunesアニメ

 

実は僕、先日の武道館で初めてBanGDream!のライブを拝見させてもらった(ライブビューイング)くらいにはバンドリーマーとしてはにわかです。

 

アニメ1期を見たりカバー曲目当てでガルパをプレイしたりはしていました。

 

それでBanGDream!2期もまあ一応見ておくかという気持ちで視聴開始しました。

 

ポピパ以外のバンドのメンバーが出演するのとキャラの演奏に合わせて曲が聴けるのは凄く良かったんですけど、序盤のストーリーが1期同様に地味……まあ1期よりはマシかな、、

 

専らキャラと曲にスポットを当てているので完全にバンドリーマー向けに作っているアニメなんだと思っていました。

 

決してディスってるのでは無くて、プロジェクトとしてバンド演奏は凄いしキャラも非常に個性的だから、そこにしっかりとしたストーリーが合わさればウルトラ最強だと感じたということです。

 

ポピパの分裂の描き方が最高に良い

 

中盤、幼馴染のレイヤがきっかけでポピパの花園たえがRAISE A SUIREN(通称RAS)のサポートメンバーとなり、そのまま正式にメンバーに誘われることになります。

 

ここでたえを始め、ポピパのメンバーは自分たちの気持ちや自分たちの音楽と改めて真剣に向き合うことになります。

 

最終的にはたえはポピパを選ぶのですがここまでの彼女自身の葛藤やメンバーの動揺、RASのメンバーの思いなどが描かれます。。

 

正直、バンドを題材としたアニメでこういうバンドメンバーを辞める辞めないという生々しい人間関係を見れるとは思ってませんでした。まあ現実はもっと生々しくて暗いんですけどね。

 

放課後ティータイムもガルデモもそこまでは描いてなかったと記憶しています。

 

特に良かったのはたえ以外のポピパのメンバーでした。たえには辞めて欲しくないけど彼女の気持ちを1番に尊重したいって気持ちがあって、口にはしないけど真剣に彼女と向き合おうとしている姿には本当に感動しました。

 

Returns

 

結局、たえはポピパに戻ってくるんですけど、その決意表明のために1曲作ってしまいます。

 

この曲が本当に凄い神曲

 

たえが蔵で歌たったのも良かったですがGalaxyで演奏したテイクが最高でした。ちなみにキーが違います。

 

香澄(愛美)がVoとして爆発しているし、たえが歌詞を追加する演出が何とも言えません。

 

余談ですが、1期でたえがポピパに加入する際に香澄に言った「じゃあやって、私を震えさせて」というセリフ。

 

「ありがとう、心が震えだす歌Returns」

 

実はこのReturnsの歌詞を見てもらったらわかるように、たえからの「私の心を震えさせてくれてありがとう」というメッセージに読み取れます。

 

曲も凄く良いしシチュエーションがエモすぎます。このシナリオ作った人本当に神です。

 

 

まとめ

 

本当にごめんなさい。僕はBanGDream!2期を舐めてました。

 

こんなに凄い作品になるとは微塵も思ってなかったです。

 

とりあえずサイサイの対バンとRASのワンマンは参戦させていただきます。。。

 

 

アニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』 感想 なぜこんなにも面白いのか?

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かなりお久しぶりです。

というか別のブログを運営しててそっちが忙しいです。

 

昨年のアニメは非常に名作揃いで充実していたような印象です。その中でも特に良かった『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』についての感想をどうぞ。

 

 

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』とは

 

さくら荘のペットな彼女』『Just Because!』の作者である鴨志田一の『青春ブタ野郎シリーズ』のアニメ化作品。
 
江ノ島にほど近い高校に通う梓川咲太が不安定な精神状態で発症する「思春期症候群」による不可解な出来事に巻き込まれる青春群像劇。

 

ジャンルは敢えていうならSF×ラブコメだろうと思います。しかし、それ以上に、『さくら荘のペットな彼女』同様、「青春」というのが大きなテーマにあります。

 

 

何から影響を受けているのか?

 

わかりやすいのは各ストーリーでスポットの当たったヒロインを助けていく作品である『化物語』や思春期の不安定な状態で起こる事象の解決をする『ココロコネクト』など。それらはわかりやすく影響を受けた作品だと考えられます。

 

また、直感で『涼宮ハルヒシリーズ』ぽいと感じました。結構多方面から言われていますね。

たしかに、やれやれ系主人公の咲太がキョンに酷似していたり、ループ展開などのSF要素がエンドレスエイトを想起させることなどはわかりやすい「ぽさ」を表しているような気もします。

 

でもそれらの類似点は他の作品にも言えるレベルのものですし、冷静に考えると特別に「涼宮ハルヒシリーズ』を想起させるわけではないです。

でもなんだろうこの「ぽさ」は…

 

これをはっきりと体言するのは難しいし、そもそも『涼宮ハルヒシリーズ』とは似ていない可能性もあるんだけど、自分が直感的に感じたのなら少なからずその理由があるはず。

 

そこで現状の結論としては、

 

・青臭さ

・心的な世界系

 

と考えています。

 

まず「青臭さ」について、

最近の作品は良くも悪くも割と前衛的で新鮮な設定やストーリー、世界観を描いている作品が多いんですけど、

『青ブタ』は最近の作品のトレンドよりも2000年代の作品の良いところを取り入れて、青春というテーマに沿って青臭さを爆発させています。

 

校庭で告白なんていつの青春ドラマだよ!ってツッコミたくなるレベルです。

しかし、見ていて恥ずかしくなるような青い感じ、現代の子供達が恥ずかしくて絶対にやらないような、、、一昔前の少年が影響を受けたテレビドラマの真似をしてみたような痛い感じが何とも良いです。

 

涼宮ハルヒの消失』でのキョンハルヒの消息を聞いて無我夢中で走り出すシーンとかもなんとも言えない青臭さがあります。

 

『青ブタ』はそういう2000年代の作品に見られる青臭さを含んでいるから『涼宮ハルヒシリーズ』ぽさを感じるのではないかと思います。

 

もう1つ「心的な世界系」

これは設定の話ですが、『涼宮ハルヒシリーズ』ではハルヒ自身が超常現象の無自覚な発生源となっています。

 

これって『青ブタ』もそうでキャラクターたち一人一人が不可解な事象の発生源になっている設定は完全に一致しています。

 

ある意味根本的な設定が一緒だからそのぽさを感じたのかもしれません。

 

 

エモい

 

江ノ島がエモいのは当然なんですけど、

やはりキャラのセリフ回しがエモいです。

 

咲太の愛情表現がストレートだけど冗談で言っているかのようなセリフ回しでそこがまたエモい。

しかも、男性主人公や男性キャラでこんなにも愛情表現が激しいキャラって意外と少ないんじゃないでしょうか?

 

「エモい」って言葉自体の定義づけが甘い印象なので、

僕の中での「エモい」を簡潔に解説しときます。

 

「趣がある、落ち着きのある綺麗さ、ノスタルジックな雰囲気」

 

例えば、花火とか夜の滑走路の誘導灯とか

 

こんなイメージですかね。そもそも言葉では言い表せないからエモいって言葉使ってるんで言葉で表現しようとするのもお門違いなんですけどね。

 

 

付き合っている状態で物語が進む

 

ストーリーの中で主人公とヒロインが交際している状態でお話が進むものってかなり少ないんじゃないかと思います。

 

その点でいうと『化物語』も交際している状態でストーリーが進みます。

 

ほとんどの作品がキャラが交際するまでのお話を描くんですけど、『青ブタ』はその後の付き合い方や関係性を如実に表現しています。

 

リア充の交際を描くのはイチャイチャしすぎると別のジャンルの作品になるし、リアルに節度を保った関係性を描くとかなり心情描写が難しくなるはずです。

 

「主人公とヒロインは近いけど公的な言葉で表せない特別な関係である」という王道設定を無視しているところにこの作品の新鮮さがあるように感じます。

 

 

まとめ

 

この作品は非常に面白いんですけど語るとなるとなかなか難しいです。それ故に議論のしがいがあります。

 

2019年6月には劇場版も公開予定なので非常に楽しみですね。

 

 

原作よりもアニメから入った方が良い理由

 

アニメ、映画、コミック、ノベライズ、舞台、世は大メディアミックス時代です。

 

だいたいどの作品も少し人気があればメディアミックスしてあらゆるコンテンツでも楽めるようになってます。アニメ好きやマンガ好き、映画好きなどの色んな層を網にかかるようにしている訳です。

 

色んな媒体がある中で僕がオススメするのはアニメです。とりあえずどんな作品でも初めて知るのはアニメの方が良いと考えています。

 

その理由を簡潔に言うと、

 

1.ポジティブな気持ちで作品を楽しめる

2.取っ掛かりやすい

3.原作レイプがそこまで酷くない

 

こんな感じです。ゆるっと解説しますね

 

 

1.ポジティブな気持ちで作品を楽しめる

 

例えばマンガ原作の作品があったとします。

 

Aさんはその作品をマンガ雑誌に連載されていた当時からの大ファンでした。

 

その作品が10万部、20万部とヒットしていき、ついにアニメ化まで決定しました!

 

Aさんは大喜びでアニメの放送チャンネルと日時を調べてリアルタイムでテレビの前に全裸待機です。

 

物語の導入もしっかり原作通りだしオープニングもかっこいい。作画もけっこう綺麗。「良いンゴね〜」とAさんは大喜びです。

 

しかし、同時にAさんは少しばかりの違和感を覚えます。「ん〜、このキャラ思ってた声じゃないなぁ」と。

 

2話、3話と話が進むに連れてさらに、Aさんは不満を感じます。「何でここカットされてるの??」「作画微妙に崩れてない??」

 

そして中盤、後半を見たAさんは「いやいや、終わり方原作と違うじゃん! 原作にあわせろよ!」「オリジナルキャラクター出してんじゃねえぞおらおら!」と過激な発言が目立つようになります。

 

そうです。こうしてAさんは原作中毒者として生まれ変わったのです。

 

それに対して原作を知らずに何となく予約録画してこの作品を見たのがBさんです。

 

Bさん「お!けっこう面白そうやん!継続決定やで!」

 

そして最終話放送終了。

 

Bさん「面白かったンゴね! 原作も読んでみよっと!」

 

Bさんは急いでTSUTAYAでコミックレンタルをします。

 

Bさん「ほう!アニメではこうだったけど原作だとこうなってるのか! 原作も面白いんやな! 良い作品に出会えて最&高!」

 

こうしてこの作品自体が大好きなBさんの誕生です。

 

つまり、原作から入った人は原作厨になる可能性が高く、原作が最も高尚なものであると考え、オリジナル以外認めたくない尖った趣向を見せます。本場のものが良いって思う気持ちは大いに分かります。

 

一方でアニメから入った人は漏れなく原作も楽しむことができます。オリジナルアニメ以外は原作があるってことを視聴者は理解して見ているので原作からある程度のテコ入れがされていることも視聴者は承知しています。

 

そして原作は読んでないので先入観なく純粋に作品を楽しむことができるんです。

 

こう考えると原作から入るとアニメを見たとき粗探しをしたりとネガティブな側面に着目してしまいがちです。

 

反対にアニメから入ると純粋にアニメをワクワクと楽しむことができ、さらに原作を読んだ時に新たな発見をたくさんしてポジティブな気持ちでいられます。

 

 

2.取っ掛かりやすい

 

正直、アニメってかなり身近なコンテンツですよね。

 

僕は人生において漫画や映画、ゲーム、小説よりも先にアニメに触れたと思います。

 

実際、僕と同じで1番最初に何かの作品に触れたのがアニメって人は多いと思います。

 

それだけアニメは現代人にとって関わりやすい存在なんだと感じます。

 

そして大人になった今でもコスパが良いのはアニメだと思います。

 

なんといっても「安い」です。

 

今は多くのVODが存在し、特に「dアニメストア」は月数百円でアニメが見放題です。

 

マンガ、小説、映画、ゲームなどを鑑賞、プレイするためにはその作品ごとにしっかりお金を払わなければいけません。マンガは無料で読めたりするサービスもありますがアニメほどの手軽さではないです。

 

作品を消化する時間についてもアニメはかなり速いです。まあマンガや小説、ゲームは個々人によってスピードは異なりますがある程度時間がかかるし、意外と集中力がいります。

 

アニメは特殊な機能を使えば倍速でも見れますしかなり捗ります。

 

お金や時間、あらゆる面でアニメのコスパはかなり良いので多くの人が手軽に手を出せる媒体なんじゃないかと思います。

 

 

3.原作レイプがそこまで酷くない

 

ラノベ原作のコミカライズなども意外とキャラデザに問題があったりすることもあります。

 

また、実写映画化して原作の原型を留めてないのはよくあることですよね。

 

メディアミックスで最も危険なのが実写映画化だと思います。

 

しかし、アニメ化においては、最近のアニメーション制作の進歩によって原作を越えるクオリティのものが作られています。まぁ例外もあるんですけどね…

 

マンガやゲーム、ライトノベル原作は表現においてアニメとの相性が良いですし、一般小説原作もアニメ化で原作に合わせた味のある世界観を作っていたりします。

 

作品としての面白い面白くないはあると思いますが原作を尊重してしっかり作られている作品は多いので、映画化やコミカライズよりもアニメから作品に入った方がその作品の「感じ」を体験できるはずです。

 

 

まとめ

 

1.ポジティブな気持ちで作品を楽しめる

2.取っ掛かりやすい

3.原作レイプがそこまで酷くない

 
原作よりもアニメから入った方が良い理由でした。
 
とりあえず大作で気になるけど何から手をつけていいかわからない作品があるならとりあえずアニメを見たらいいと思います。
 
良い作品に出会えることを祈っています。
 
 

 

『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』から学ぶ視聴者がアニメを切る理由

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オタクと一括りに言っても一人一人の趣向は全く異なります。

 

まず、アニメ、マンガ、ゲーム、ラノベなどコンテンツは様々であり、アニメ専門のオタクもいれば、オンラインゲーム専門のオタクもいるのです。

 

オタク向けの街コンが意外とオタクトークで盛り上がらないのは趣向が異なるのに「オタク」という言葉で簡単に括ってしまっているからです。

 

オタク向け街コンはもっと細分化すべきなんじゃないかと思います。ゲーム好き街コン、SFアニメ好き街コン、FGO街コンとか……

 

とりあえず街コンの話は置いといて、

 

アニメに関しても当たり前ですがそれぞれの趣向が異なってきますよね。

 

今回はアニオタがアニメを評価するポイントや好きになる理由を分析していきたいと思います。

 

着目する点は「どこで視聴者はアニメを切るのか」にしたいと思います。

 

なぜ「アニメを切るという」減点方式なのかと言うと、アニオタは量産されたアニメの中から傑作を探しているので粗悪な作品は極力見ずに好みの作品を見ることに時間を費やしたいと考える傾向があるからです。

 

 

そして、先日『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』を視聴しました。

 

放送当時から賛否両論があるアニメであるため折角なのでこの作品を参考にして行きたいと思います。

 

 

好みの作風、世界観であるか

 

学園ラブコメ、SF、異世界転生ものなどそれぞれある程度趣向があります。

 

なので好みじゃない作風なら人気な作品でも途中でしんどくなって切ってしまうこともありますよね。

 

僕も純粋な乙女アニメはなかなか視聴が続かないです。『Free!』とかストーリーが面白いものは全然見るんですけど、、、

 

ちなみに『GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』はかなり好みでした。異世界ものは世界観も興味深くて好きですし、ハーレム要素も大好物です。

 

あとは何と言っても自衛隊がかっこいい!ゴジラ世代なのでやっぱり興奮します。

 

 

でもまあ単純にハーレムものが苦手とか戦って人が死ぬのも無理って人にはオススメできない作品だと思います。

 

後述しますが、この作品は人が死ぬことに違和感を覚えることが多いので特にそう言うことが苦手な方には厳しいかも知れないです。

 

 

つまり、単純に「このアニメが面白い!」と言ってもそれぞれのアニメに特徴があってもちろん合わない人が一定数いるんです。

 

僕を含め作品の良いところを自分視点で語ってマウントを取り合っている愚かなアニオタさんたちは相手の好みとか好きなポイントとか尊重して話ができたらいいんじゃないですかね(知らんけど)

 

 

感情移入できるか

 

これがスーパー重要です。

 

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』を例にとってみますが、この作品には感情移入できる部分が少ないです。

 

再三言われてきたことですが、この作品のキャラクターは人や人族以外の者を殺したり、殺されているところを目撃しても命を悼む描写がほとんどありません。

 

第1話からいきなり銀座に現れた帝国軍の兵士を主人公の伊丹はナイフで殺めます。

 

伊丹が自衛隊だからと言って以前戦争に赴いてたような描写もないし人を殺したことがある描写もありません。

 

なのに伊丹は人を助ける為とはいえ何の躊躇もなく敵兵にナイフを突き刺します。

 

見ていて「えっ?」って思いました。

 

爽快な展開のなかにドヨーンとした違和感が残り続けることになります。

 

一応伊丹の過去話によるとパーソナル障害を患っていたらしいのでそのために感情の欠損があるのではと考えられますが、それを考慮してもイマイチ引っかかるシーンでした。

 

また、第3話でエルフの村が炎龍に襲われ、生き残ったテュカを自衛隊が救出するシーンがあります。

 

テュカを救出した後、伊丹たちが本物のエルフを見れて興奮するシーンがあるんですが、ちょっと考えてみると100名以上のエルフが死んだはずなのにその現場で呑気に話してるんです。

 

不謹慎も甚だしいんですがそれよりもこの人たちサイコパスなんじゃないかと怖くなりました。

 

そしてこの作品ではこう言うことが永遠に続きます。自衛隊員がいくら敵を殺そうとも命を悼むシーンはありません。よく見たらちょっとあったりしますが無いに等しいです。

 

つまりこの作品の欠点は感情移入ができないところなのです。

 

「なんとなくこの作品のキャラクター感情移入できないわ!」って思うことって多々あるんですが『GATE』ではそれがわかりやすいです。

 

自分がもしその立場なら当然に思う感情や感覚が芽生えないとやっぱり人は違和感を覚えるんです。

 

だからキャラの人間味は物語には必須なんじゃないかと思っています。

 

余談ですが、この自衛隊サイコパス要素を込みにしても僕は『GATE』が好きです。でもこの要素の所為で人にはオススメしたくない作品になりました。

 

『GATE 』が非常に面白い作品なのに特別に評価がされていないのはこの欠点があるからだと考えます。

 

 

展開に矛盾がないか

 

「ここおかしくない?」って思うと一気に話に入り込めなくなることがあります。

 

これが酷いと途中で視聴を辞める原因になりかねません。

 

『GATE 』は第1話でいきなり感じました。

 

1話の始めに銀座にGATE が開くんですけど「何でいきなり帝国軍が攻撃してきたの?」って思ってしまったんです。

 

確かに物語を進めるには必要な攻撃だったと思います。

 

ですが、未知の世界の相手にいきなり攻撃したりすることありますか?

 

まずは交渉したり、相手の力を調べたりするべきだと思うんです。というか普通そうしますよね。

 

でも何でか帝国軍はいきなり日本を攻撃して返り討ちに合います。相手のことをもっと調べていたらこんなことにはならなかったはずです。

 

作中では国王や元老院の人たちもある程度知性のある人物に描かれているのになんであんな無謀な行動をさせたのか納得がいきません。

 

これ以外にも結構な数「ここでこの行動するのおかしくない?」って思うシーンがありました。

 

まあこの作品の物語の流れ上仕方ない矛盾なのかも知れませんね。

 

こういう戦いやこう言う戦闘シーンを描きたいから、無理矢理辻褄合わせている感があったような気がします。

 

ボロクソに言ってしまったような気がしますが、この作品はキャラクターや世界観、シナリオが非常にクオリティが高く面白いので、矛盾が気になっても許せるレベルでした。

 

御都合主義による矛盾は程々にですね。

 

 

魅力的なキャラがいるか

 

キャラクター重視の作品にありがちですが、魅力的なキャラがいればそれでオールオッケー!ってことです。

 

『GATE 』で言うと魅力的なキャラが非常に多いです。

 

正直、この作品はここがかなり強かった気がしますね。

 

ロォリィ、レレイ、テュカの3人がかなり魅力的だし主人公の伊丹もやる気ないけどスペック高い系オタク、栗林や黒川も可愛い。

 

なかなか粒ぞろいでしたね。

 

確かにアニメを見る理由が好きなキャラを見る為のときって結構あります。

 

逆に好きなキャラクターがいないとどんなに展開が面白くても意外とキツいです。

 

オタクに受ける作品を作るにはやはりキャラクターの完成度が重要ですね。

 

 

リアリティに統一性があるか

 

アニメなのでリアリティが無くても創作だからという理由で許容可能です。

 

しかし、リアリティの水準を統一していただかないと一気に冷めることがあります。

 

例えば日常パートでヒロインをからかった主人公がヒロインの魔法で黒焦げにされても生きてるのに、戦闘シーンでヒロインが魔法で敵を殺しまくってたらどういうことだよってなる現象です。

 

例えが下手な気がしますけどご了承ください。

 

『GATE 』でリアリティの統一性が損なわれている部分は特に見受けられなかったです。

 

でも強いて言うなら、

 

僕は自衛隊の戦闘機が炎龍の戦闘能力を冷静に解析するシーンがあるんですけど、本当に異世界に行ったらやってそうな描写で妙にリアリティがあって好きです。

 

こう言う自衛隊の描き方はリアリティがあって非常にクオリティが高いんですけど、

 

先ほど言ったように自衛隊員の心情が全体的におかしくてリアリティを感じられなかったです。

 

自衛隊異世界での行動の表現は非常にリアルなのに彼らの心の動きをリアルに表現できていないところは少し違和感がありました。

 

 

好きなアニメ制作会社、監督、脚本家、声優が関わっているか

 

まあこれはブランドとか趣向に入るのかなと思います。

 

ふつうに好きな声優出てるし見るぞ!ってオタクは多いですね。

 

 

まとめ

 

GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり』この作品は良いところと悪いところが極端で非常に尖った作品でした。だからこそ議論しがいがあって面白いんだと思います。

 

個人的な感想ですがこの作品のテンポ感や爽やかさは大好きですね。かなりの神アニメだと思っています。

 

まあ先ほど書いたサイコパス自衛隊員の所為で人にはあまり薦めたくない作品ですけどね、、、

 

とりあえずアニメの評価について見てきましたが、

 

結論としては、

 

「こんな分析しながらオレわかってますよ感を出してマウントを取ってる暇があるなら好きなアニメを好きなように見るべき」

 

ってことですね。

 

アニメ『とらドラ!』 恋愛一本で描く傑作

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こんにちは!

500年ぶりくらいにアニメ『とらドラ!』全25話を見返したんですが、最近のアニメに引けを取らない…というか最近の作品よりずっと面白い傑作でした。

 

放送されたのが2008年の秋クールから2009年の冬クールまでなので丁度10年前のアニメってことになります。懐か死にそう。

 

 

あらすじ

 

親譲りの目つきの悪さでヤンキーと勘違いされる高須竜児は高校の2年生のクラス替えで竜児が密かに想いを寄せる櫛枝実乃梨や親友の北村祐作、「手乗りタイガー」と称され恐れられる逢坂大河と同じクラスになる。

 

ある日、北村に好意を持つ大河が誤って竜児の鞄にラブレターを入れてしまい、流れで竜児は大河の恋を、大河は竜児の恋を応援することになる。

 

 

ストーリーとしてはプール、夏休み、文化祭、クリスマス、修学旅行など1年を通して彼らの恋模様を繊細に描くボーイミーツガール作品です。

 

 

恋愛一本で勝負

 

ブコメと一言で言っても音楽、SF、ロボット、ゲームなど他の要素が入ってる作品が多い印象ですよね。

 

しかし、本作は恋愛アニメでは最高峰と呼ばれるだけあって恋愛を純度100%で描いています。

 

そしてやはり心理描写や含みのあるセリフ選びが上手いです。視聴者にキャラの気持ちを表現する際もセリフや行動をある程度間接的に描いていてラブコメにとって最も重要な部分を綺麗に作っています。

 

タイトルからわかるように主人公とヒロインがくっ付くんだろ!って1話を見た瞬間にわかるんですけど、その既定路線ありきにして考えても最終話までの描き方が素晴らしいです。

 

主人公の竜児やヒロインの大河の2人の関係が主軸に置かれていますが、実乃梨や祐作、亜美の関わり方がこの作品の面白さを広げているます。

 

恋愛要素一本、そして結末がある程度予想できるのに素晴らしい過程を描くという真っ向勝負をしたからこそこの作品は評価されているんだと思います。

 

 

アニメでラブコメを描くこと

 

この作品が何故ここまで評価されるのかと考えたときにこの作品がラノベ原作であり、アニメーションだからだと僕は考えています。

 

恋愛アニメに限らず世の恋愛コンテンツが視聴者を冷めさせてしまう要素は超急展開や薄っぺらいキャラがいること、矛盾や無理のある設定があることなどであり、「比較的現実的」であることと「感情移入ができる」ことが求められています。

 

恋愛ドラマだと視聴者が冷めてしまうハードルがさらに高いイメージがあります。ドラマは本当の人間が演じているだけに現実的でないといけないという側面が強いです。

 

小説も恋愛ならではの人間の深みが出せないといけないのでしっかりとした境遇や行動などから強い感情移入を求められます。

 

 

 

とらドラ!』はストーリーも恋愛の心理描写などの演出もコミカルな脚本も本当に素晴らしい。

 

しかしそれ以上にすごいのが視聴者を上手いこと冷めさせないところです。

 

アニメならではのご都合主義やコミカルすぎる演出は控えていますし、設定の甘い薄っぺらすぎるキャラはいません。

 

なんというか、ご都合主義を排除したフィクションって感じです。キャラの行動や物語の進み方も自然ですごく共感できます。

 

アニメだからできる特殊な演出やご都合主義を上手く抑えて「恋愛アニメ」における絶妙な表現方法の枠をしっかり守って作られている作品だと感じました。

 

 

とらドラ!のキャラについて

 

やれやれ系主人公、ツンデレヒロイン、元気娘、生徒会長、性悪モデル、これだけ見ると物語を進めるコマとしてのキャラクターの個性は十分なのですが他の作品と比べると少し個性弱めかなって思います。

 

ですが1人1人にしっかりした設定があります。噛めば噛むほど味が出る感じ。

 

「主人公の目つきが悪い」なんて他の作品だとただの個性として終わらせてしまいそうですが、

 

とらドラ!』では竜児の家庭事情に繋がっているんですね。ヤクザである竜児の父親は泰子と竜児を置いていなくなります(本当は結婚もしていません)。

 

竜児の父親の事情や泰子が背負っているものが竜児の目つきの悪さに現れているようで作中で話題になるたびに気になりました。

 

こんな風にキャラの設定がかなり細かく作られていて度肝を抜かれることがしばしばありました。

 

また、何と言ってもすごい印象的だったのが櫛枝実乃梨でした。

 

序盤はマイペースな元気娘で竜児の意中の女の子。

 

しかし中盤以降は竜児のことが好きになり、親友である大河との接し方や竜児と大河の関係に苦悩します。

 

櫛枝は元気娘を演じているけど、根は真面目で友達思いの良い子。でも、いまいち恋がわからなかったり自分の気持ちに向き合えなくて悩みを抱える女の子でもあります。

 

他作品なら元気娘は終始元気娘で終わるイメージですが櫛枝は一味も二味も違いましたね。

 

中盤以降の櫛枝の深みが広がる感じが何とも言えなかった。

 

もはや櫛枝が視点で『とらドラ!』を描いて欲しいくらい、物語の中枢に関わっていて、色々なことに翻弄されて、さらに自分自身と向き合い成長したキャラだと思いました。

 

正直、初めて『とらドラ!』を見る人は竜児と大河の恋模様にスポットを当てて見るべきだと思いますが、2周目以降は櫛枝の苦悩や葛藤、そして成長に注目して見るべきだと思います。

 

 

まとめ

 

さすが名作とあるだけに語りたいことや考察できることが山ほどあります。しかも語りたいこと一つ一つに深みがあって自分のキャパがオーバーしそうです。

 

あと、5周はしないとしっかりはコメントできなさそうですね……

 

とりあえず日本アニメ史に残る最高のラブコメアニメだと断言できる作品だと思います。

 

 

 

アニメ『灼熱の卓球娘』 萌え絵×スポ根×百合 最強コラボ

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ゆゆうたのお陰で『灼熱スイッチ』のコード進行が話題になったのでついでにアニメ版『灼熱の卓球娘』を見てみました!

 

となりのヤングジャンプ』連載作品なので週刊に連載されている作品よりも自由度が高く、スポ根だけどその既定路線をある程度外れて描きたいことを表現しているような作品でした。

 

評価としてはかなり面白かったです。卓球の技も現実のプレイにある程度忠実で見応えがあります!

 

しかし、原作もストーリーの進度がゆっくり目なのでまだまだこれからどのような展開を見せるかによってこの作品の質は変わってきますね。

 

 

作者天才かよ

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スポ根マンガって迫力を出すために硬派な絵柄だったり、キャラクターの頭身を実際の人間に合わせたりした作画が多いんですけど、今作品は完全に萌え系の絵柄なんです。

 

それ故に試合の描写とか描くの難しそうだなぁと思うんですけど全く違和感ないです。

 

いや、それ以前にスポ根と萌え絵合わせる発想が本当に天才。

 

作者の朝野やぐら先生はスポ根マンガと萌え絵両方好きだから一緒にしちゃえって感じで書いたらしいんですけど簡単にできることじゃないです。

 

まあ両方の要素入れてるマンガはたまにあるんですけど、萌え系美少女はすごく良いのにスポ根要素やストーリーがイマイチな作品が多い印象でした。

 

申し訳ないんですが『はるかなレシーブ』もキャラは神なんですけどストーリーとか台詞回しとかが地味な印象でした。

 

それに対して、『灼熱の卓球娘』はストーリーや心情描写、キャラの葛藤がすごく綺麗に描かれていて物語に深みが出ています。

 

そしてなんと言ってもキャラが濃いです。

 

ツンデレ、元気、クール、おどおど、、、どっかで見たようなキャラが多いですけど、作者は現存する萌えマンガから人気が出そうでかつ作中に描きやすい萌え要素のあるキャラをしっかり考えて作っているという印象が強いです。

 

はじめにキャラ付けをしっかり行なっているおかげでキャラの関係性や個性がブレないんでしょう。

 

個性的なキャラクターとしっかりした卓球要素を足して化学反応を起こさせた傑作ですね。

 

 

アニメ版の描き方が良い

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尺の関係ですかね。原作よりアニメの方が細かく描かれています。

 

原作をそのまんまアニメ化すると地区大会の途中で1クールが終わってしまいそうなので地区大会までを細かく描いて1クールに収めたって感じですね。

 

原作だとこよりが入部して他の部員との試合はカットされて急にこよりVSあがりのエース対決になります。しかし、アニメ版ではこよりが入部してあがりと戦うまでに他の部員と試合する描写が描かれています。

 

あとはもず山中との試合でも原作では描かれなかったこよりVSくるり以外の試合もしっかり描かれています。

 

 

そしてなんといってもアニメならではの神回は3話ですね。

 

あがりは何をやっても平均な少女でした。しかし、自分が唯一輝ける場所である卓球に出会います。

 

いつしか楽しく卓球をすることを忘れ、自分が勝ち続けて部のエースでいることにより自己顕示欲を満たすようになります。

 

そして突然現れたこよりにエースの座を奪われそうになり恐怖するが、楽しそうにプレイするこよりを見て卓球の楽しさを思い出すことでプレイの幅を広げ成長します。

 

1話2話はこよりがチヤホヤされて注目され、あがりがモヤモヤするフラストレーションを全力で描いているんですが、3話でこよりのプレイによってあがりが卓球の楽しさを思い出して一皮向けます。この引っ張り具合がなんともたまらないです!

 

全体的に主人公のこよりよりもあがりの心情の方にスポットを当てた演出になっています。あがりの非常に人間らしい葛藤が視聴者に感情移入させちゃうんですね。

 

というか絶妙に綺麗なシナリオなので単純に見ていて気持ちがいいです。

 

以前『はねバド!』についてのコメントでも言ったんですけど、ただ原作のまんまアニメ化するんじゃなくて、アニメ化の意味を原作の宣伝それ以上に昇華させ、作品の世界を広げれる方が良いですよね。

 

灼熱の卓球娘』はアニメ化で確実に世界が深く広くなったと思います。

 

 

百合マンガだよね

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基本的にキャラのカップリングを意識して描かれています。

 

こよりとあがり、ハナビやほくと、ムネムネやキリカ、くるりざくろなど2人の関係性や背景がしっかり作られていて百合に深みを出していますね。

 

お互いが自分にとっての特別な存在で支えになったらエネルギーの原動力になったりします。

 

試合でもお互いの応援やかける言葉でプレイが変わったり反撃に入れるパターンが多いですね。まあ他のスポーツマンガでも特別な相手による刺激で窮地を脱するっていうのは定石ですが…

 

つまり百合が原動力で試合に勝つみたいな作品。

 

だから卓球の練習以上に自分のパートナーとの百合ライフを充実させようとしてるんですね。百合は尊い。。。

 

 

まとめ

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簡単に言うと「萌え美少女が百合を原動力に卓球の試合をする」みたいな作品です。

 

作者の脚本力やキャラデザも素晴らしいんですけどやっぱり萌え絵とスポ根を掛け合わせたように自分の好きな要素を注いでいくのは創作で大切なんだと思いました。

 

原作がもっと進んだら2期制作してほしいですね。