たきぶろ

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アニメ『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』 感想 なぜこんなにも面白いのか?

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かなりお久しぶりです。

というか別のブログを運営しててそっちが忙しいです。

 

昨年のアニメは非常に名作揃いで充実していたような印象です。その中でも特に良かった『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』についての感想をどうぞ。

 

 

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』とは

 

さくら荘のペットな彼女』『Just Because!』の作者である鴨志田一の『青春ブタ野郎シリーズ』のアニメ化作品。
 
江ノ島にほど近い高校に通う梓川咲太が不安定な精神状態で発症する「思春期症候群」による不可解な出来事に巻き込まれる青春群像劇。

 

ジャンルは敢えていうならSF×ラブコメだろうと思います。しかし、それ以上に、『さくら荘のペットな彼女』同様、「青春」というのが大きなテーマにあります。

 

 

何から影響を受けているのか?

 

わかりやすいのは各ストーリーでスポットの当たったヒロインを助けていく作品である『化物語』や思春期の不安定な状態で起こる事象の解決をする『ココロコネクト』など。それらはわかりやすく影響を受けた作品だと考えられます。

 

また、直感で『涼宮ハルヒシリーズ』ぽいと感じました。結構多方面から言われていますね。

たしかに、やれやれ系主人公の咲太がキョンに酷似していたり、ループ展開などのSF要素がエンドレスエイトを想起させることなどはわかりやすい「ぽさ」を表しているような気もします。

 

でもそれらの類似点は他の作品にも言えるレベルのものですし、冷静に考えると特別に「涼宮ハルヒシリーズ』を想起させるわけではないです。

でもなんだろうこの「ぽさ」は…

 

これをはっきりと体言するのは難しいし、そもそも『涼宮ハルヒシリーズ』とは似ていない可能性もあるんだけど、自分が直感的に感じたのなら少なからずその理由があるはず。

 

そこで現状の結論としては、

 

・青臭さ

・心的な世界系

 

と考えています。

 

まず「青臭さ」について、

最近の作品は良くも悪くも割と前衛的で新鮮な設定やストーリー、世界観を描いている作品が多いんですけど、

『青ブタ』は最近の作品のトレンドよりも2000年代の作品の良いところを取り入れて、青春というテーマに沿って青臭さを爆発させています。

 

校庭で告白なんていつの青春ドラマだよ!ってツッコミたくなるレベルです。

しかし、見ていて恥ずかしくなるような青い感じ、現代の子供達が恥ずかしくて絶対にやらないような、、、一昔前の少年が影響を受けたテレビドラマの真似をしてみたような痛い感じが何とも良いです。

 

涼宮ハルヒの消失』でのキョンハルヒの消息を聞いて無我夢中で走り出すシーンとかもなんとも言えない青臭さがあります。

 

『青ブタ』はそういう2000年代の作品に見られる青臭さを含んでいるから『涼宮ハルヒシリーズ』ぽさを感じるのではないかと思います。

 

もう1つ「心的な世界系」

これは設定の話ですが、『涼宮ハルヒシリーズ』ではハルヒ自身が超常現象の無自覚な発生源となっています。

 

これって『青ブタ』もそうでキャラクターたち一人一人が不可解な事象の発生源になっている設定は完全に一致しています。

 

ある意味根本的な設定が一緒だからそのぽさを感じたのかもしれません。

 

 

エモい

 

江ノ島がエモいのは当然なんですけど、

やはりキャラのセリフ回しがエモいです。

 

咲太の愛情表現がストレートだけど冗談で言っているかのようなセリフ回しでそこがまたエモい。

しかも、男性主人公や男性キャラでこんなにも愛情表現が激しいキャラって意外と少ないんじゃないでしょうか?

 

「エモい」って言葉自体の定義づけが甘い印象なので、

僕の中での「エモい」を簡潔に解説しときます。

 

「趣がある、落ち着きのある綺麗さ、ノスタルジックな雰囲気」

 

例えば、花火とか夜の滑走路の誘導灯とか

 

こんなイメージですかね。そもそも言葉では言い表せないからエモいって言葉使ってるんで言葉で表現しようとするのもお門違いなんですけどね。

 

 

付き合っている状態で物語が進む

 

ストーリーの中で主人公とヒロインが交際している状態でお話が進むものってかなり少ないんじゃないかと思います。

 

その点でいうと『化物語』も交際している状態でストーリーが進みます。

 

ほとんどの作品がキャラが交際するまでのお話を描くんですけど、『青ブタ』はその後の付き合い方や関係性を如実に表現しています。

 

リア充の交際を描くのはイチャイチャしすぎると別のジャンルの作品になるし、リアルに節度を保った関係性を描くとかなり心情描写が難しくなるはずです。

 

「主人公とヒロインは近いけど公的な言葉で表せない特別な関係である」という王道設定を無視しているところにこの作品の新鮮さがあるように感じます。

 

 

まとめ

 

この作品は非常に面白いんですけど語るとなるとなかなか難しいです。それ故に議論のしがいがあります。

 

2019年6月には劇場版も公開予定なので非常に楽しみですね。